ジェイ・エイブラハムに学ぶパルテノン戦略とは

今回は、ジェイ・エイブラハム提唱のパルテノン戦略について紹介します。

自社の経営で下記のようなお悩みはないでしょうか?

「自社の利益を上げたい」

「新しい事業を始めたいと考えている」

「事業失敗のリスクを考えた対策をしたい」

このようなケースの場合、パルテノン戦略を活用することをおすすめします。

しかし、経営にとってもちろん戦略も重要ですが、それ以上にビジネスマインドを理解すべきとジェイ・エイブラハムも訴えています。ビジネスマインドを理解していないと顧客のニーズを理解できないためです。

今回は、マーケティングの巨匠と言われているジェイ・エイブラハムの提唱する戦略とビジネスマインドについて詳しく紹介をしますので、是非、自社の経営に役立てて下さい。

ジェイ・エイブラハムとは

ジェイ・エイブラハムとは、米国でNo.1のマーケティングコンサルトで実践マーケティングの巨匠と言われています。

2000年にフォーブス誌が全米トップ5のビジネスコーチに選出しました。ジェイ・エイブラハムがコンサルした企業は、12,000社以上にもなり、彼のコンサルによって生み出された収益は1兆円にも上ると言われています。

そんな彼は、いくつものマーケティング戦略を生み出しており、その1つにパルテノン戦略があります。

ジェイ・エイブラハム提唱のパルテノン戦略とは

パルテノン戦略とは、収入の柱を増やして経営を安定させようという戦略です。

ギリシャのパルテノン神殿が由来になっています。しかし、この収入の柱を増やす際に、現在の事業とは全く関係のない事業に手を出すと効率が悪いので、本業と絡めるのがポイントになっています。

例を上げるのであれば、

  • 美容室であれば、面貸しで収入を得る
  • エステサロンであれば、スクールを開設し収入を得る
  • 飲食店であれば、定休日に店舗を場所貸しする

など本業の延長として、収入の柱を増やす戦略になっています。

パルテノン戦略のメリット

パルテノン戦略には2つのメリットがあります。

収益が上がる可能性がある

1つ目のメリットは、単純に収入が上がるという点です。

本業とは別の収入減が増える訳ですから、収益も上がります。初めは小さな収入源でも、ニーズがあれば、そのビジネスの柱をどんどん大きくしていくことも可能です。

1つの事業が失敗してもカバーできる

メリットの2つ目は、1つの事業が失敗してもカバーできるという点です。

2020年の上半期だけでも3,943件近くの企業が倒産しています。(※1)起業してから10年続く企業は1割程度とよくいいますが、このご時世では、いつ事業が失敗するか分かりません。そんな時に1つでも多くの事業を始めており、収入減があればそちらで補填ができるということです。

※1 帝国データバンク 倒産集計

パルテノン戦略のデメリット

パルテノン戦略には、デメリットもあります。デメリットを理解した上で戦略を練るようにしましょう。

全体の収益が下がる可能性もある

デメリットの1つ目は全体の収益が下がる可能性があるということです。

新しい事業を始める場合、資金が必要になります。例として紹介した飲食店の場所貸しも、一見資金は必要なさそうですが、場所を貸すにしても宣伝費やクリーニング費用などが掛かかってきます。

事業を始める場合は、必ず費用は掛かると理解し、回収ができるかどうかを把握しておかないと、全体の収益が下がるというケースもあるので注意しましょう。

時間が奪われる

デメリットの2つ目は、時間が奪われるということです。

どんなに小さな事業でも始めるに辺り、準備の時間が掛かります。それにより、本業にも影響が出てしまっては、新しい事業を始める意味がなくなってしまいます。

パルテノン戦略を成功させる3つのポイント

続いては、パルテノン戦略を成功させるための3つのポイントについて紹介します。

事業の分野ごとの対策をする

パルテノン戦略を成功させるポイントとして、新しい事業の分野ごとに対策をしていくことが必要になります。

これは「まだ、誰も手を付けていない分野」「他企業でも成立している分野」なのかで対策が変わってきます。

分野時間軸ニーズ対策
誰も手を付けていない分野長く取る不明認知を行う
他企業でも成立している分野短くあり差別化やターゲティング施策

低コスト化

新しい事業を始める場合、低コスト化を徹底しましょう。キャッシュさえ残っていれば、事業は潰れることはありません。

例えば、本業で集客のために広告を出稿しており、新しい事業でも広告を出稿する場合は、別々に出稿するのではなく、現在出稿している広告のクリエイティブのみを変更すれば、コストを抑えることができます。広告などの宣伝費も本業と絡めることにより、効率的に新事業を広めることができます。

リレーショナル・キャピタルを活用【ジェイ・エイブラハム提唱】

最後のポイントは、ジェイ・エイブラハム提唱の新戦略リレーショナル・キャピタルを活用するということです。

リレーショナル・キャピタルとは、一言でいうと、すでに持っている資産を再活用することにより、新たな価値を生み出し、ユーザーに提供することです。

実例を出すと、中国でバイクを販売していた青年がインドネシアの芝刈りメーカーが繁忙期以外は工場が稼働していないことに目をつけ、バイクの製造技術を伝えました。その工場で繁忙期以外にバイクを製造し。芝刈り機の営業網を駆使して、売上げ規模が8倍まで拡大したという成功事例があります。

このように、今あるものを活用する事業について考えてみるのもポイントの1つです。

ジェイ・エイブラハムの卓越論(ビジネスマインド)を理解することが成功の近道

新しい事業を成功させるには、戦略も重要ですが、それ以上にビジネスマインドを理解することが重要です。ジェイ・エイブラハムも唱えている卓越論(ビジネスマインド)を理解してさらにビジネスの幅を拡げていきましょう。

卓越論のポイントは3つです。

自社が提供している価値の再認識

まず、自社が提供している価値を再認識する必要があります。自社の顧客に提供できる価値に気づけば、その見返りがあります。

不動産業界を例にすると、ある家族が家を売りに不動産屋を訪れました。本人達が思ったよりも素早く買い手が決まった場合、「家が売れないかも知れない」という数か月分の不安を取り除いたことになります。また、不動産屋が買い手に交渉し、思った額より高く売れたとすれば、その家族が幸福になる手伝いができたということになります。

このように、顧客が思っていた以上の価値を提供できているかを再認識することがビジネスで成功する上で重要なマインドになるということです。

顧客を友人だと思う

ジェイ・エイブラハムは、顧客と友人のような関係になるべきだと唱えています。

相手が顧客だと、単なる販売員になるが、友人であれば相手のことを考えてアドバイスができます。やるべきことは、顧客の真のニーズを見極めることです。顧客自身が気づいていないニーズをあなたが見極めて、顧客の問題を解決してあげる。

販売員ではなくアドバイザーになることが事業を成功させるポイントになっています。

アクションステップ

アクションステップとは、アクションを起こして、次のステップのヒントを得るということです。

現在自分が関わっている、顧客や同僚などに対して今まで自分が与えた影響を考えてみます。また今後、関わっている人達にどんな影響を与えられるかも考えます。関わってきた方は、みんな大事な友人です。あなたがこの友人達を更に喜ばせられる方法を探します。そして関わっている人達と直接話す、メール電話などでコミュケーションを取りながら自分の想いを伝えて相手の反応を見てみましょう。その反応が新しい事業のヒントになることがあります。

顧客が何を求めているかで考えるのではなく、どうしたら喜んでもらえるかという視点で考えるということです。

【まとめ】ジェイ・エイブラハムに学ぶパルテノン戦略とは

ジェイ・エイブラハムのパルテノン戦略について紹介しました。パルテノン戦略は、新しい収入の柱を作り経営を安定させる戦略です。

収入の柱を増やすということは、新しい事業を始めることなので、リスクもありますが、本業と絡めてコストを抑えるなどの施策を行うことが重要になってきます。

戦略もですが、ジェイ・エイブラハムが提唱するビジネスマインドについても理解をした上で経営を行うと更に成功に近づくでしょう。

ジェイ・エイブラハムに学ぶパルテノン戦略とは
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